沼落ちはとつぜんに

唐突にセクゾ沼に落ちた大人。語りたいので作りました。

ジャニーズ・K-POP住み分け問題について考える

アイドルやドラマ等々、世は第四次韓流ブーム真っ盛り!かくいう私も完全にブームに乗っかり、楽しい日々を過ごしております。
私は星の数ほどいるDynamite出のARMY(BTSのファン)の一人なのですが、チョロオタD.Dなので、まんまと抱き合わせ商法に引っ掛かり、彼らの弟分TOMORROW X TOGETHER(TXT)も追いかけ始め、見始めて1年もたっていないのに立派なKPOPオタクになりました笑

一方で、ジャニオタをやめたわけではないので、チラホラ目にするKPOP、ジャニーズどっちが良いか問題(?)に日々もやもやしており、TXTくんたちを見るうちにこれって住み分けのヒントでは!と感じるようなこともあったのでちょっと真面目に考えてみることにしました。
ジャニーズ限定じゃなくない!?J-POPあるいは他の事務所のアイドルもじゃない!?という気もしますが私がわからないのでジャニーズに絞ります。また、女子ドルも私が全く追っていないので、男性アイドルに焦点を当てて考えます。

0.私の属性

1.そもそも、K-POPとジャニーズを同じ土俵で語れるのか

2.ジャニーズの市場縮小と、タレントの動機付け

3.K-POP踏襲の可否(プラットフォームとタレント稼働)

4.アイドル産業における第四次産業革命・DX

5.ジャニーズの強み

6.ジャニーズとK-POPの住み分けについての提言

 

0.私の属性
Sexy ZoneA.B.C-Zのおたく。最近は追えてませんがキンプリやトラジャ、JUMPも現場に行く程度好きだった時期がある。
K-POPBTSとTXTが好きなビッヒ(旧Big Hit、現HYBE、彼らの事務所)の犬。友人が好きな他グルのこともちょこっと見たりもする。あとはジャニオタと同じで、けーぽオタクやってると勝手に入ってくる他グルの情報くらいは知っている。(要するに、けーぽオタクというよりビッヒのオタクなので、記載内容もK-POP≒ビッヒと言い換えたほうがいいかもしれません;;)

 

1.そもそも、K-POPとジャニーズを同じ土俵で語れるのか
結論から言うと、私はNoだと思っています。
というのも、ジャニーズとK-POPでは日本/韓国国内の経済の中での立ち位置、産業としての仕組みが異なっている(と言って良いと思う)からです。

BTSのリーダーRMがButterのリリース会見で、「BTSはもはやK-POPというジャンルに収まらないのでは」という質問に対して、「K-POPはいまや音楽ジャンルではなく一つの産業形態だ(だから僕らの音楽をカテゴライズするのではなくそのまま受け止め評価してほしい)」と答えていたのが印象的だったのだけれど、韓国という国において、K-POP(あるいは映画・ドラマ等を含めたKコンテンツ)はもはや一大産業なのである。日本における自動車産業のような。
K-POPの中でも国外人気やファンの数が頭一つ抜けているBTSを例に出すのが正しいかわからないけど、BTSを追っていると彼らがイメージキャラクターを務める韓国企業の広告を大量に目にすることになる。こういう呼ばれ方をするのを本人たちやファンは好まないだろうけど、実際問題「広告塔」と言って良いと思う。
広告を直接見なかったとしても、自主製作バラエティで着ているもの、食べているもの、ロケ地も宣伝されているのと同義だし、自然と韓国の文化、歴史、食べ物に触れるような企画も多い。世界のファンが韓国に興味を持つような仕組みになっているなあ、と思うし、実際にBTSのコンテンツを使用した韓国語学習の教材やコンテンツに出てきた料理のレシピ等が公式から提供されているという手厚さである。
日本の自動車産業に鉄鋼業や部品の会社等、たくさんの利益や雇用が紐づいているのと同じく、K-POP(あるいはKコンテンツ)は直接的にも間接的にも経済的な寄与を生んでいるのだと思うし、たぶん業界としてその自負もある。これらの状況を踏まえると、K-POPがジャニーズより切実に「世界進出」を目指す土俵に置かれていると理解できるかと思う。よく揶揄される「K-POPはもはや国策」というのはあながち間違いじゃないんじゃないか、と思ったりする(実際の国からの文化補助とかがどうなっているのかまではキャッチできていませんが)。昨今目にしがちな「ジャニーズK-POPどっちが優れているか問題」や「ジャニーズにK-POP化してほしくない」みたいな言説についても一種の貿易摩擦なんですな、おそらく。

加えて、K-POPグループに課されている「投資の回収」という側面もあるかと思います。
というのも、K-POPは回転が速くて競争がし烈なのに、国内の市場規模が小さいのである。

投資の多さ、という意味で言うと、K-POPの事務所は大量の練習生を抱え、ダンスや歌を鍛えている(っぽい)。ジャニーズにもJrおるやん!と思うが、K-POPは練習生のうちから宿舎に入れて生活の面倒まで見てるからたぶんそれだけでお金がかかる。最近、BTSのメンバーが「練習生の時の英語の授業が~日本語の授業が~」と言っているのを見てびっくりしたんだけど、練習生時点で語学の勉強までさせているっぽい。(BTSの事務所は当時雨漏りのするような事務所を構える極貧事務所だったにも関わらず、だ)
それなのに、デビューさせたら必ず投資した分を回収してくれるか、というと、そうとも限らない。毎年50-70組ほどデビューして、3年以内に活動休止、解散してしまうらしい。BTSのデビューは2013年だが、同時期にデビューして今でも活動しているグループはもう他にいないとのこと。*1

そして、国内で成功を収めたとしても、韓国のアイドル市場の規模は小さいのである。そもそも、韓国の人口がは日本の人口の半分以下であることに加え、アイドルを応援するのはほぼほぼ10代の学生のみで大人のファンってほぼほぼいないみたいなんですね。ジャニーズのように長年応援してくれる(&割とお金を落としてくれる)ファンが国内でつく可能性は極めて低いと、、。
となるとやっぱり国外から回収しなきゃ!となって、日本をはじめとした海外に進出するのはある意味自然な流れなわけで。

逆に、ジャニーズはどうかというと、そもそも、ジャニーズ事務所寡占の市場なので、デビューした時点で一定の成功(投資の回収)は約束されていると言って良いと思う。
Jrの育成においても、ジャニーズジュニアという育成方式自体をコンテンツ化しているからいきなり先輩の舞台にだしてもファンから怒られない=現場で学ばせることができるからお金がかからない(と推察される)。
さらにさらに、ジャニーズには長年のブランド力があるので、(最近は出稼ぎ系Jrも全然いないし)お稽古事感覚で(?)子供をJrにしているような側面もあるのでは、、と思う(むしろ交通費等Jr側からの持ち出しすらあるっぽいので、事務所としてはたぶんお金がかからない)。
そもそも、韓国に比べ人口も多く、大人のファンも多い日本市場のみでいままでもきちんと成立しているので、わざわざ海外から資金を回収する必要はない、という感じなんじゃないかなあ、と思ったりする。

 

2.ジャニーズの市場縮小と、タレントの動機付け
じゃあジャニーズはこのままで良いのか、変わらないままで良いのか、というとそうとも言い切れないと思う。
私がそう思う理由は二つあって、一つはジャニーズの既存市場の縮小、もう一つはアイドル本人たちのモチベーションの問題だ。

まず、1点目の既存市場の縮小について。やっぱりK-POPを中心とした日本から海外アーティスト・アイドルへのアクセスがインターネットの普及等々により容易になったことで、パイが食われているな、と感じることがちょいちょいある。私はBTSのファンだけど、それでも各種チャートの上位がBTSで埋まっていると、J-POP、がんばれ、、という危機感を感じたりする。(嵐の活動休止とDynamiteのヒットが良くも悪くもかみ合ったことも大きいのかなあ。まあDynamiteもといBTSがここまで日本で流行った理由が嵐の活休という気もするからにわとりたまごですね)
あとは単純に少子高齢化、人口減少の波を考えると、他の産業と同じく、海外市場の獲得を!という発想がアイドルたちにも必要な気がしますね。

2点目の本人たちのモチベーション問題。これが大きいのかなあ、難しいなあ、と日々思っているのだけど、仮に世界なんか目指さなくても生きていけるよ!日本で一定の人気は約束されているよ!と言われたとしても、夢や目標がないと案外生きていけないのが人なんですよね、、。
アイドルに限った話ではないけど、仕事のやりがいとかって案外大切で、金さえもらえればいいというものではない。それこそK-POPアイドルたちが欧米を含めた世界で人気を博しているのを見れば、同じアジア人である日本のジャニーズくんたちが「俺たちも世界で勝負したい、、!」と夢を描くのは想像に難くない。(実際、世界を口にする子が増えましたよね)


加えて、単純に彼らも韓流ブーム真っただ中の日本に住んでいるので、K-POPっぽいコンセプトをやりたい!と思っている子が増えてきた気がする(けーぽ好きを明言する子もいるし、口にはしなくてもファッション・髪型とかからけーぽすきなんかな?って感じる子は多い)。
最近のジャニーズの楽曲にK-POPっぽいコンセプトが多いのは、売れそうとか流行りだからみたいなマーケティングの側面だけではなく、本人たちの趣味趣向もあるのかなあ、と。この辺については、最近K-POPでの日本人メンバーとか、JO1みたいな折衷グループ?も出てきていて、日本からK-POPアイドルを目指す道も開けてきているから、今が過渡期な気もするけれど(K-POPみたいなパフォーマンスがやりたい子はそういう道に行き、ジャニーズにあこがれる子はジャニーズに入る、という流れが今後出てくるのかなあ、と)。まあでも日本のアイドル市場でジャニーズ寡占状態が続く限り、このコンセプトのミスマッチ(?)はしばらく続く気もするな。(とりあえずアイドルになりたいならジャニーズ!という感じだと思うので)

 

3.K-POP踏襲の可否(プラットフォームとタレント稼働)
じゃあやっぱりジャニーズもK-POPを踏襲して世界市場をめざすべきか、というと、それもやっぱり難しいかなあ、と思う。
というのも、K-POPってやっぱりすごいのです。
なんといってもコンテンツへのアクセスのしやすさがヤバい。そしてそれを支えているのが、コンテンツとプラットフォームの多さだまあ、と日々感じる。

まずコンテンツの多さ。K-POP、マジで供給がヤバい。おたくが飽きないようにほぼ毎日欠かさず何らかの供給がある。
けーぽでは新曲リリースとそれに伴うプロモーションのことをカムバ(Come Back)と呼ぶけど、正直カムバ期間でもそうじゃなくてもおたくの忙しさ変わらないと思う、、。
何故そんなに供給があるのか、というと、2点目に書いた通りで、おたくがアクセスできるプラットフォームがとにかく多いのです。
まず、You TubeTwitterinstagramTikTokのような既存のSNSからの供給がある。加えて、Weverse等ファンとタレントが交流できる(また動画等もアップされる)の無料だが登録制のアプリや、V LIVE等の動画配信用のアプリ(こちらも基本的には無料、リアルタイムの配信に加えて、グループによっては自主作成バラエティ等もアップされる)があって、明確にファンを自覚しそれらにアクセスするようになると、見られるコンテンツがグッと増えるのである。
さらにさらに、プラットフォームごとにアップロードすべきコンテンツの分析・分類がきちんとなされている感じがする(これは正直アイドル本人と運営の賢さにもよる気がしますが)。Twitterでたまたま誰かのリツイートで流れてきたツイートを目にする人と、わざわざアプリをDLして会員登録して能動的にそのコンテンツにアクセスする人って同じじゃないじゃないですか。それを加味してコンテンツをアップすることで、後者(つまりは自覚したファン)へのロイヤリティを高めているんですな。いや~お見事のひとこと。この辺BTSくんはファンの裾野がめちゃくちゃ広いこともあって、やっぱり頭抜けて上手な感じがする。
カムバ期間についても言及しておくと、(BTSはもはやほぼ出演していないが)韓国、めっちゃ音楽番組が多いんですよ。そしてその映像がテレビ局のチャンネルだったり、アイドルの公式チャンネルだったりからだいたいその日のうちにYou Tubeに上がる(ちなみに、BTSアメリカや日本の番組に出ているときも大体同じような対応)。だから、海外ファンも韓国に住んでないから見られない!みたいなものはほぼほぼないんですね、、。
もっと言うと、課金コンテンツももちろん準備されていて、課金すればさらに良いコンテンツにアクセスできる。それぞれのオタクレベルに合ったコンテンツにすごくスムーズに案内されるようになっているんですね、、。(そしてチョロオタは底なし沼へ…)

しかしですね、そんなにけーぽイケてるならジャニーズも同じようにすればいいじゃん!って思うかというと、私はそうは思わない。
一番の理由は、コンテンツの多さ=タレント稼働だからです。毎日何かが大量に供給されるということは、彼らも毎日何かを大量に撮影しているということなのですよね、、。
音楽番組、各種バラエティだけじゃなくて、K-POPアイドルたちは、基本的に宿舎と呼ばれる寮(?)に住んでいて、前述のV LIVE等で家からの配信をしてくれたり、撮影の裏側の楽屋とかにも基本カメラが入っているのかYou Tube等にビハインドシーンの動画がたくさんアップされます。練習風景も結構アップしてくれる。おたくは美味しい。マジでおいしい楽しい。が、プライベート、なくない、、、?と少し心配になる。ジャニーズも十分忙しそうだしプライベートなさそうけど、K-POPアイドル、マジでトイレと風呂以外カメラ入っているじゃん、と思う。
なんでこんなことが可能なのか?と考えてみたんだけど、K-POPアイドル、活動終了の区切りがある程度見えているからかなあ、と思う。K-POPの事務所は基本7年契約なので、そこでいったんやめるか続けるかの判断タイミングがある(BTSをはじめ、最近は延長してくれるグループも多いようですが涙)。そうでなくても、韓国男性は20代のうちに2年程度兵役に行かなきゃいけないので、そこである種強制的にストップがかかるから多少無理をさせても!という構造なのかなあ、という邪推。あとは単純に前述したように投資の回収が結構きつい構造であるという問題と、競争が激しいから本人たち的にも休むことに対して不安があるんじゃないかな~と思ったりします。

とは言え、韓国芸能界に自殺者が多いのは否定できない問題だしやっぱりアイドルの働き方改革は必要だよね、、とおもう、、。BTSが2019年に会社に直談判して1か月の長期休暇を取ったりだとか少しずつ改革が進んでいる、、と信じたいですね、、。アイドルの労働環境に関しては先日BTSのSUGAが興味深い提言をしていて、思わず私もけーぽ垢でお気持ち表明したのでよろしければどうぞ

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以上を踏まえると、ジャニーズにはK-POPの真似はできない/してほしくない、と思うわけです。プラットフォームの数については物理的に一朝一夕で構築できないだろうし(けーぽのツールに乗っかるのはありかもしれないが)、供給=稼働の膨大さについては、いまのK-POPがいびつな構造の上に成り立っていると思うから真似してほしくないなって。

 

4.アイドル産業における第四次産業革命・DX

じゃあ!ジャニーズやっぱりこのままでいいか!というとそれもまた微妙で(我ながら話が行ったり来たり)

個人的には、ジャニーズがYou Tubeやサブスクやその他SNSに進出していない/いなかったことを間違いだとは思っていないんですよ。やっぱりモノを買う人、現場に行く人、メンバーシップ(FC)に登録する人だけにロイヤリティを持たせてブランド価値を上げるのがジャニーズのやり方だったと思っているので。
それが可能だったのってやっぱりジャニーズが古くから築き上げてきたブランド力を持った看板(それを保つ安定して一定以上の質のものしか公には世に出さない=デビューさせない方針)と、現場でのパフォーマンス力、テレビという日本最大の情報発信源を寡占していることによりファンの数を減らさない(出ていった分だけ新たに獲得できる土壌がある)ようにしてこれたからだと思っていて、これをK-POPができるかって言ったらできないと思うから、ある意味きちんと住み分けされていたわけです。

これまでは。

そうです、コロナです。そして、コロナ禍に伴って一気に進んだ/進もうとしている第四次産業革命DXの波ですね。
繰り返しになっちゃうけど、ジャニーズの商法の軸ってやっぱりモノと現場だったと思うんですよ。現場でも結構物理で殴ってくるような(バカでかいセットとか、あの手この手でファンに近づいてファンサする姿勢とか)演出が多いし。
でもコロナ禍を通して、一気に配信ライブとか増えたじゃないですか。自分が生で見た経験があるか、というのもあるとは思うけど(ジャニーズは映像と生をどうしても自分の中で比較してしまうので)、やっぱ映像としての見せ方が上手いのはK-POPだなあ、と思ったりする。
ジャニーズの現場と配信ライブの違いって、前者はコト消費だけど後者はモノ消費だなって思ったりするんだけど(そして私があまり配信ライブに夢中になれない原因もここにある)、K-POP、在宅でのコト消費のさせ方もうまいな、、と思います。私がBTSの沼に一気に引きずり込まれたのはMV等で実施されているストーリーテリング(いわゆる考察案件)なのだけど、色んな伏線がMVをはじめとした各種コンテンツに張り巡らされていて、何かが公開されるたびに世界中のファンがあーでもない、こーでもない、と謎解きをするわけで、MV見ているだけなのに「参加している」感がすごいんですよ。これはマジで完全にコト消費、、。

とは言え、現場・生にしかない熱ってあるじゃん!コロナが終われば!という気もするけど、そうとも言い切れなくて。私自身が現場を知らないK-POPには映像コンテンツだけで割と満足できちゃうのと同じで、ジャニーズだって現場を知らない人が増えていけば、現場のプライオリティって下がっていくかもしれない、、。でも本人たちのモチベだって有観客と無観客で違うじゃん!と思うけど(これはジャニーズと同様K-POPアイドルたちもよく言及しています)、現場をしらない観客が配信で満足できるようになるかもしれないのと同様に、有観客を知らないアイドルが今後出てくれば、モチベの問題も解消されるかもしれない、、。ちょっとネガティブすぎるかもしれないけどまあ産業革命ってそういうことだよね。
K-POPは相変わらず世相へのキャッチアップが早いので、コロナが流行りだしたタイミングで建設予定の大規模会場を配信用の会場(?)に変更したってニュース*2がでててすげ~~と思ったな。某大手事務所の考察案件もアイドルとAIの融合?みたいなのやっているみたいだしいやほんと流れが速いなけーぽ、、。

冗長になってきたけど、単純に脱モノ社会という話もありますね。けーぽもDVDやらCDやら売っているけどサブスクやら配信やらでも同じものが手に入るからディスクの再生ってほとんどしないんですよ(でもほしくて買っちゃうオタクの悲しき性よ、、)。で、それに慣れるとマジでディスクを探してデッキに入れて再生するってのが面倒になる。人は楽な方にどんどん流される、、。モノ場所取るし、世の中のDXもどんどん進むにつれてDVDプレイヤーとかも主流じゃなくなる気もするし(現時点で正直オタクの家にしかないよね)モノに紐づけるロイヤリティってそろそろ無理なのかなあ、と思ったりする。

だから、(実際最近ジャニーズもYou Tubeに参入したり考察案件やったりしているけど)映像コンテンツの整備ってのは急ぎ注力しないといけないんじゃないかな~~。世界進出とか関係なく、世の中の流れとしてって話でした。

 

5.ジャニーズの強み
結局K-POPのほうがすごいのかよ!ジャニーズはかなわないのかよ!って感じですが、K-POP見ていてジャニーズやっぱりいいな、、と思うこともたくさんあります。

まずは、売り方のきれいさですね。はっきり言ってK-POPマジでエグイんですよ。特典がランダムだったり、応募券ついてたり、先着順をひたすらあおられたり。あんまり気持ちよく買い物できない。トレカに執着をもったりコレクションに癖があったりしたらたぶん人生が終わる。
ジャニーズってブランド力を守ることに注力してきたからだと思うんだけど、絶対ランダム売りしない。それってマジでありがたいんだな、、と思います。(余談ですが、A.B.C-Zジョイポリスコラボをやっていたとき、同時期にイベントやってた忍〇まやらお〇松やらはゴリゴリにランダムグッズ売ってましたが、えびちゃんだけはランダム皆無でやっぱりジャニーズの譲れないこだわりなんだな、、と思った)
先日発売されたBTSの日本ベストアルバムもバカ売れしており、昨年の嵐より売上多い!?と話題になっていましたが、あれも8形態?にそれぞれランダム特典+応募券だったので実態はどうなんだろうな〜と正直思う。(めちゃくちゃ売れてることやBTSが人気なことは疑いようもないが)ていうかランダムも応募券もないのにあれだけ売れるジャニーズはやっぱすごいよ、、笑

次に、継承と伝統ですね。前述した通り、K-POPって流行・世相へのキャッチアップがめっちゃ早い。それこそ私が好きなBTSやTXTもあからさまにコロナ禍をテーマにした歌とか歌っていたりします。

youtu.be


この勇気?思い切り?は私は結構好きなんだけど、じゃあこれを10年後に見たら・聞いたらどう?って言われると今と同じ手触り感は絶対ないよね、と思って。ジャニーズの世代を超えてジュニアに歌い継がれていく歌ってやっぱりいいな~と言う思いを新たにするんですよね。

3つ目は、長期的に活動してくれること。K-POPアイドルの活動期間が短くなりがちなことは前に書いた通りだけれどやっぱり、自担と一緒に年を取っていけるのって素敵ですよ。俳優だったり、司会業だったり、色んな道が良いされていて、比較的長くサステイナブルな活動をしてくれるのはジャニーズの強みだなあ、と思います。投資の回収って意味でも長い期間で考えられればタレント稼働も多少平準化できるかもしれないしね。

 

6.ジャニーズとK-POPの住み分けについての提言
めちゃくちゃ長くなって笑っていますが、ここからが本題です(マジかよ)。
これまでをまとめると、なんだかんだけーぽはすごい!真似してもたぶんかなわない!けど本人たちのモチベ的にも、これからの経済の見通し的にも(?)ジャニーズも世界進出ないしデジタル化をめざさないとね!ジャニーズにもいいところあるし!という感じです。
さて、けーぽを真似してもかなわないならどうすりゃいいのさ、、と思っていたんですが、TXTくんを追っているうちに面白いブログを読みました。

note.com

「清涼コンセプト」の定義を私も正しく理解できているかは正直わからないんですが、「さわやか・かわいい系」みたいなニュアンスかと思います。かわいいかわいいTXTくんのメインコンセプトはまさにこれですね。
こちらのブログに引用されている韓国の記事を要約するとこんな感じ。

①韓国の男性アイドルには清涼コンセプトが少ない。なぜならば、韓国国内は男性アイドルに力強いパフォーマンスと完成度を求めるから。
⇒これは兵役の存在とかにも影響された韓国社会の性差のとらえかただったりとか、「理想の男性観」みたいなものが影響しているのかな、、と私は邪推してます。
②「清涼コンセプト」には少年美が必須。結果としてキーも高くなりがちだが、キーの高い歌を力強く完璧に歌うことは難しい
⇒韓国ファンは口パクにとても厳しい、、。
⇒あとたぶん顔のきれいさとか一定の若さとかも必要だからたぶんそもそもできる人すくないよね、清涼コンセプト。それこそ清涼コンセプトを維持しての長期的な活動は難しいかもしれない。
③そもそも、①として力強さを男性アイドルに求めているファンが多いので、そういったファンを清涼コンセプトで満足させるには、人数を増やすとか構成を工夫するとかしないといけない。海外ファンも①のようなコンセプトを求めてK-POPを見る場合が多いので、状況は海外でも同じ。
④以上を踏まえると、需要は少ないのに手間がかかる清涼コンセプトはコスパが悪く、敬遠される。

なるほどな~!?と思った。Dynamiteとか清涼じゃん!?って思わなくもないけど、BTSさんはすでに海外でも地位を確立してからのDynamiteのヒットだし、海外でのブレイクのきっかけと言われる曲たちはゴリゴリだもんね、、。(よければ参考に、、)

youtu.be

で、これ読んで思ったんですよ、ジャニーズ、ここ狙えば?と。
少ないかもしれないけど、ないわけないんですよ、清涼コンセプトへの需要。実際かわいい男の子たちってかわいいし(語彙??)。海外ファンも「わざわざけーぽにアクセスする人は清涼を求めていない」ってだけで、掘り起こせばあるのかもしれない、清涼への需要,,,,。

コスパの問題も、コスパ度外視っぽい演出をたくさんやってきた(しそもそも規模がデカいから多少のコスパの悪さは吸収できる)ジャニーズ事務所なら解決できそうだし、実際かわいい系のコンセプト得意じゃないですかジャニーズって(私の好みの問題もありますが、、)。
さらに言うと、かわいい系コンセプトからの脱却してのタレントの長期的活動のノウハウもジャニーズ事務所には蓄積されているように感じるので、年齢や本人たちの意思等さまざまな理由で清涼コンセプトが続けられなくなったとしても。長期活動っていうジャニーズの強みは死なないと思うし、、。

以上を踏まえると(?)私からのK-POPとの住み分け提案は以下です。
①まずは早急に在宅・海外から簡単にアクセスできるプラットフォームの整備
⇒だいぶ進んできたけど、YouTube等在宅からのアクセスが容易なのコンテンツ拡充。(できれば歌番組パフォーマンスのリアルタイムでのアップロードも含む)

⇒モノを軸としたコンテンツからの脱却
②強みを生かしたコンテンツ作成
⇒時代を問わない、伝統・継承を見据えた楽曲(K-POPとの差別化を狙う、普遍的コンセプト)
K-POPに少ない「清涼コンセプト」への注力(もっと若いうちから、それこそ10代とかの時点でデビューさせて欲しいな,,,笑)
③長期活動を見据えた活動計画、働き方改革
⇒一緒に年が取れること、を強みと捉えた何らかの(オイ)コンテンツ作成
⇒本人たちにも、清涼コンセプトからの脱却を含んだ長期的な展望を伝えておく
⇒また、心理的・身体的にも健康でいれる休息時間の確保、本人たちの希望のヒアリング

以上!!!(本題にはいってからが短い!!!!)

きみのつよさを覚えていたい

岩橋くんが違う道に進むと発表されて、昨日から私が見た岩橋くんのことをちらほら思い出しているのだけど、やっぱりじわじわとっても寂しい。勝手だけどもう1回ステージに立った姿を見たかったなあ、と思う。

同時に、お知らせ見た瞬間は「そっかあ」くらいの気持ちだったのもあり、岩橋くんがいつの間にか「思い出す」対象になっていたことに気が付いて、ハッとした。ので忘れないうちに岩橋くんのことを書き残しておこうと思う。

 

わたしが岩橋くん君を見ていたのは、2016年ごろからお休みに入るまでだから、たった2年ちょい。別に担当とかじゃなかった(Princeは大好きだったけど岸くんが好きだったので)のでしっかり見ていたとも言い切れないんだけど、そんなわたしから見ても、岩橋くん、本当にプロで本当にスターだった。 Princeって優しくってぽわぽわしたグループだったけど、岩橋くんの存在である種形作られていたところがあったな、としみじみおもう。岩橋くんは周りも含めて場面を作る天才だったな~と。岩橋くんがいることで、神宮司くんはやさしい王子様、国民的彼氏になり、岸くんはいじられ不憫なお兄ちゃんになる。別に型に押し込むとかじゃなくて、むしろのびのび自らの良い面を前面に出して、全然かみ合ってないし喧嘩もするけれど、いつも平和なPrinceの空気感が大好きだったなあ、と改めて思い返している。グループから出ても、かわいいいわちと可愛がる先輩、とかあえて興味を示さない同期、とかいろんな枠組みを一瞬で作る、そんな類稀なアイドルだった。

一方で、(岩橋くんに限ったことじゃないけど)ただ自然体でいるわけではなく、アイドルとして求められることに対応しようとするプロ根性も持っていたのが岩橋くんだったような気がする。いつでもかわいく、所作に手を抜かず、ファンサービスもぬかりない。「絶対に期待を裏切らない」と信頼できるアイドルだなと思っていた。仕事で疲れて帰った後に、テレビで見た岩橋くんの安定した可愛さに救われたことは何度もあるし、身長が低めなことを気にしてか高いヒールを履いてガツガツ踊る強さも大好きだったな。よくインタビューで「かわいいはあえてやっている。ほんとうは男っぽいものが好きだったりするんだよ」みたいなことを言っていたイメージがあるのだけれど、きちんと自分に期待されていることを把握して、たとえ多少意に添わなかったとしても全力で努力してやりきる岩橋くんの根性と強さが本当に本当にだいすきでした。「女の子っぽい」とか「姫」とか形容されることが多かった岩橋くんだけれど(もちろん言わんとしていることはわかるし否定もしないけれど)、いつか彼の魅力がもっとほかの言葉で表現される日が来るといいなあ、彼のつよさが世間に伝わるといいな~と思ったりしました。特に私はBTNが好きで、シャツをはだけさせるいわゆる「男っぽい」パフォーマンスの中で自分のスタイルを崩さず、でも他のメンバーに負けず劣らずかっこよく、美しい岩橋くんが大好きだったんですよね。

 

ただの自分の懐古の書き出しみたいになってきちゃったけど笑、できるだけ、岩橋くんがとっても強くて優しい最高にスターなアイドルだったことを覚えて居たいな、と思う。

岩橋くんがお休みしてからキンプリ自体をあまり見なくなってしまって、彼の不在すら感じるタイミングが少なく(配信ライブのPrince Princessは爆泣きしたけど笑)、彼のことを思い出すことも少なかったし、思い出していないことにもあんまり気づいてなかった。すごく正直に言って、久々に思い出すタイミングが岩橋くんの脱退だったのは悔しいし、寂しいし、やっぱり悲しい。

自分の中で、キンプリに対するスタンスが「岩橋くんが帰ってきたら」みたいになっていたところもあった(あまり追わなくなったことに対する言い訳にしていたところもあった)ので、いつまででも待たせてほしかったし、「いつか岩橋くんの復帰をきっかけにまたキンプリを追う、そして岩橋くんのことをきちんと思い出す」という夢を見続けたかったなと思う。けどこれはオタクの自分勝手ですね。

わたしが日常に追われて岩橋くんのことを思い出すタイミングがなくなったのと同じように、岩橋くんの人生もこの2年半の間進んでいたんだよな、ということに今になってようやく思い至る。わたしたちファンは、アイドルだって生きている、人生があることをこんなにも簡単に忘れてしまう。

わたしたちを「待たせない」決断をして、新たな道を進むという大きな大きな決断をして、私にきみを思い出させてくれてありがとう、とはやく思えるようになりたいな。どんな結論であれ、下すのはこわい。こんな大きな決断を下すことができた岩橋くんはやっぱり根性があって強くてきれいだな、と改めて思ったよ。 せっかく思い出すきっかけをもらったから、これからはなるべく、岩橋くんの美しさや可愛さや、もらったやさしさを覚えていたいと思います。PrincePrincessはいわちがいたからこそより説得力を持った歌だったし、デビューコンでいわちが考えてくれたPrinceコーナーのこと、きっと、なるべく、できるだけ、忘れない。

 

岩橋くん、「絶対に素でファンの前に立つことはない」みたいなことを言っていたのも、最近アイドルのペルソナについて考えることが多いのもあり、とても印象に残っている。わたしはアイドル・岩橋玄樹のキラキラとしたペルソナが大好きだったけれど、これからはきっとそれを外して素の岩橋くんの人生が始まるんだね。その人生とわたしが交わることは今までもこれからも絶対にないけれど、いつまでもお元気で、幸せに生きてほしいな〜と勝手に祈ってみたりする。

 

誰もがこの星の大切なPrince Princess 扉を開く鍵握ってる

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新しい扉を開く岩橋くんに、幸せがたくさん届きますように。大好きだったよ!アイドル・岩橋くん、今までありがとう。おつかれさま。

世界は変わらないけれど-舞台『Oslo』感想-

こんにちは!先日、イスラエルパレスチナ間の1994年の和平交渉(オスロ合意)の裏側を描いた、V6の坂本さん主演の『Oslo』を見てきたので感想を書きたいと思います。(ちなみに見に行ったきっかけはA.B.C-Zの河合君が出ているからです)

正直、歴史ものなので、結末は知っているじゃないですか。オスロ合意が為されたことも、だけどその後のオスロプロセスは失敗に終わることも。だから行く前は、「オスロ合意そのものだけをピックアップして礼賛するような舞台だったら冷めちゃうな、、」と思っていたんだけど、そんなことはなくて、いろいろと思うところがあったので、ブログを書くことにしました。

見て思ったこと、「世界は変わらない」「だけど、それでも」ということです。

私たち、別に行動とかはしてなくても、心のどこかで「世界が平和になったらいいな」とか「戦争も貧困も災害もなくなったらいいな」みたいな気持ちをもってるかな〜と思います。そして、ぼんやり、いつか奇跡みたいなことが起こって、平和な世界が訪れる日もあるかな、みたいな。(日本みたいに、いわゆる「平和な」世界を生きているとなおさら。)

舞台「Oslo」で坂本さんが演じるノルウェー社会学者のテリエは、そんな思いをさらに具体化させた人物です。外交官の妻モナと訪れたイスラエルで、イスラエルの少年とパレスチナの少年が武器を突き付けあっているのを見て、「中東に和平を」という思いを抱き行動を開始します。(ちなみにですが、舞台のポスターなどに書かれたキャッチコピーは「リスクを冒す価値はある。成功すれば、世界を変えることになる!」です)

具体的には、当時は膠着状態にあった多国間協議とは別に、秘密裏にイスラエルパレスチナ間の交渉の場を提供していくわけですね。当時のイスラエルでは公人がパレスチナPLO)の人間と会うことは法律違反だったりしたので、経済学の研究のための意見交換、という体裁から初めて徐々に徐々にプレイヤーの権限を上げていく、ということを実施していました。
最初からすべての論点で合意を目指すことはせず、一つ一つ解決していこう、これがテリエの推奨する漸進主義です。並行して行われていたのが、「個人同士の友人関係を結ぶこと」です。徹底して交渉の場以外では互いは友人である、ということを言い聞かせ、ともに食事をとり、酒を酌み交わし、信頼関係を築いていきました。
私もこの舞台を見るまであまりピンと来ていなかったのだけれど、イスラエルパレスチナ間の対立って思った以上に根深くて(歴史的・宗教的な背景もあるしね)、交渉のプレイヤーたちも互いの国の人に初めて会った、みたいな状態なわけです。さらに交渉中も武力衝突とかは起こっていて、正直交渉の余地、なくない、、?みたいに思うんだけど、それでもあきらめずに場を提供するテリエとモナの行動力はすごいな、、と素直に思った。そして、そんな「交渉の余地なんてない」と思える場において、風穴を開けてくれるのは、個人同士の信頼関係だったりするのだな、、と思いました。個人と政治は分けて考えるべきだ、と基本的には思っているし、きちんと当人同士はそれはそれ、これはこれと頭の中で分別しているからこそ(本舞台で言えば、わかりやすく部屋を分けているからこそ)、どんなに国同士が対立してある場合でも、友人関係を築くことはできる、そしてそれが対立状態に良い影響を与えることがある、というのは希望だ、、と思いました。(国家のような継続を前提とした組織において、個人同士の関係性に頼りすぎることは危険でもあるけれど)

同時に、交渉という場では「気持ちはどうあれ実利を取ろう」という考えが重要になる側面もあるのかな、とも思います。この場合は「無用な武力衝突は避けたい」という思いは両者で一致しているから、これまでの経緯とかその他譲れない論点(エルサレムの扱いとかね)を保留にしてでも合意を目指そうとする姿勢になるのが理想的なのだろうな、と。ウリとクレイの散歩中の会話の「両国とも過去を生きている」というセリフが顕著かなあ、と思っているのだけど、一方でその言葉を引き出せたのも二人の信頼関係があってこそ、、と思うと情と理のバランスって難しいな、と思う。(感情面を乗り越えて実利を取るために感情面の整備が必要、みたいな、、、)しかし、対立している人たちが合意に向かっていくには、地道に、小さいことだとしても合意できる点をみつけて(この舞台では最初に提示されるのは民間レベルでの経済協力)、それをきっかけに大きな目標を共有していき(武力衝突はいやだ)目線を上げさせていくってことしかないのかなあ、と。(地道にやることを選択したテリエたちは本当にすごい)

こうして(?)さまざまな苦労の末に歴史的なオスロ合意にたどり着くわけですが(パレスチナ側の「みんな泣いているんだ、生きてこの日を迎えることができると思っていなかったから」のセリフにグッとくる)、結論から言うとオスロプロセスはうまくいきませんでした。
関係者の多くは過激派によって暗殺されてしまったりするし、過程は割愛させていただきますが、中東問題は2021年の今も全く解決していません。ガザ地区はまだパレスチナ難民であふれかえっている。その旨、舞台のラストでもきちんと説明されます。

「やっぱり世界は変わらない」。それは否定しようもない事実だな、と改めて思った。一歩一歩進んでいっても、ちょっとしたきっかけで(天災や世論の傾き、突発的な衝突とか)すぐにひっくり返されるし、オスロ合意を推進したのが個人同士の信頼関係だったのと同様に、逆にすべての人が同じ方向を向いて対立や理不尽な嫌悪感をなくすことなんて正直絶対無理だと思う。だからこそ、関係者は暗殺されてしまったわけで。

中東問題は私には少し遠い問題で手触り感がないけれど、身近なところでもうっすらとした他国に対する差別的発言を耳にすることはあったり、アメリカや欧米ではコロナをきっかけにアジア人差別が強まっているようだし、問題をすり替えれば当事者にもなる可能性は全然あって、そのどの問題でも最終的には「世界が変わることはない」という結論に達してしまうのだろうな、と思う。

ただ、じゃあ諦めるのか、何もしないのか、というのはまた別の問題であるのだなあ、というのもOsloで感じたことです。

ラストのオスロ合意後の顛末を語るシーンには一つだけ救いがありました。
「ウリとクレイ、またその娘たちはまだ連絡を取り合っている」
どんなに国同士の問題が解決しなくても、個人同士で結んだ信頼関係はそうなくならない。
理想論かもしれないけれど、個人の意識を変えていくことで、劇的には変わらなくても、少しでも良い世界に近づくってことはないのかなあ、と祈ってしまう。

また、「世界は変わらない」と感じることができたのは、テリエたちが動き、世界を変えようと試みたからでもある。諦めて行動しないままでは、「世界は変わらない」という事実にたどり着くことすらできないんだな、と。お互いに不満を認め合うから、歩み寄ることができるわけだし、「世界は変わらない」「だけど、それでも」「じゃあどうする?」まで考えていくしかないんだろうな、と思ったのでした。諦めずに理想を掲げていかないと、少しの進歩も無くなってしまうから、意味がない、無駄だ、無理だ、と自分に言い訳していくのはやめたいな、まずは自分の意識からだな、と思うわけで。

行ったり来たりでわかりづらい文章になってしまいましたが、Osloの感想でした~。見に行って良かったな!

2020年現場まとめ〜7-12月〜

こんなご時世ですが、ありがたいことにそこそこ現場に行かせていただいたのでまとめまーす

前半(アンド幻の)現場まとめはこちら↓

https://kataritagari.hatenablog.com/entry/2020/05/31/003932

 

⭐︎7/9夜、15夜、19昼、22昼 朗読劇 日本文学の旅@よみうり大手町ホール

ジャニーズ初現場だったらしい橋本くんの舞台。いわゆる第二波?真っ只中だったのでそうとうスタッフさん達もナーバスで、気を遣った現場でした。

その分(?)、脚本や演出にもすごく気が遣われていてこれが一発目で良かったんだろうな、と思ったな。細かい感想は当時結構ブログ書いたので割愛。

年始橋本くんとはいろいろ()あったのですが、ころなでうやむやになり、完全にこれで気持ちが戻ってしまったんだよな〜それくらい彼の覚悟と努力が感じられて良い現場だったな!席も相当良かったし!笑

しかし初日誕生日楽全部入るなんて強いオタクみたいなことはもうしないような気もする。、、笑

 

⭐︎10/4昼、10/25夜 ABC座2020 オレたち応援屋‼︎ on stage@日本青年館ホール

今年もあって良かったえび座!だし5人が揃ってキラキラの衣装とキラキラの照明の元出てきた時はえび座だ( ;  ; )( ;  ; )( ;  ; )って超感動した。

けどやっぱり内容はダメだったと思う。映画よりはマシだったけど今後のためにもダメものはダメと言っていこうと思うので、ネガティブなこと言って申し訳ないけど言わせていただきます。

古き良きと時代遅れって似てるけど違うからな(バカデカ声)というのと、シンプルにテンポの悪さと脚本がつまらんかったのがダメだったと思う。えびちゃんもジュニアのみんなもその他の出演者も上手だっただけに演出・脚本が残念でかなしかったです。来年はより良いえび座になりますよう!

 

⭐︎12/13昼 DREAM BOYS@帝国劇場

岸神ドリボ!今年も素晴らしかった〜〜!

そもそもジャニーズの帝劇のきらきら感が大好きなのですが、ドリボは話がわかる!そして岸くんと神宮寺くんがとにかく上手い!!!

演者の力量に感動して帰れる現場ほどいい物ないよな〜と思うし、コンパクトにわかりやすく、それでいてきらきら感を消さずに演出してくれた光一くんにも感謝だなあ、と思う。

ユウタの悪夢?のところの群舞が大好きでした。来年も見たいな。残りの日程も無事走り抜けられますよう!

 

⭐︎12/22夜 A.B.C-Z 1st Christmas Concert Continue?@EX theater ROPPONGI

初のEXがえびになるとは!笑

今年のえびちゃんがえび座で終わらなくて良かったという気持ちと、改めてアルバムやコンサートがお蔵にならなくて良かったという感謝だけでお腹いっぱいなところがあったんだけど内容も最高だった〜!

大好きな終電がクリスマスに聞けたこと、衣装が最高に王子だったこと、めちゃめちゃレーザー焚きながれめちゃめちゃ踊ってくれたこと、全てが嬉しかったなあ。橋本くんめちゃくちゃかっこよかったあ、、。

今年自Gのコンサート見れたことって奇跡だと思うので、メンバー、スタッフ、ファン、世の中全てに感謝!

 

そんなこんなで、2020は計11現場でした。ほとんどえびです。

やっぱり配信があんまり得意じゃなく、見るなら現場だなあ、と思う一方、このご時世で「本当に行きたいのか?」とワンクッション置いてから行くようになっちゃったから来年はもう少し減るのかなあ、なんて思ってます。まあわかんないけどね!

やっつけ感すごいけどおっしまい!

 

はしブロが終わる前にはしブロのいいところをまとめただけの脳直ブログ

ここにたどり着いた方!!とりあえずこんなブログ読んでないでいますぐジャニーズウェブ内のA.B.C-Zのページのえびブロの赤い星(はっしー)をクリックしてくれ!!!!!!!!!!!!!!!!!!明日29日の12時までに!!!!!!!!!!!!!!!!!

とりあえずリンクを貼る

https://www.johnnys-web.com/page?id=3&artist=175&diary=630&page=1

 

ということで(?)こんばんは、日々はしブロに生かされ、ころされ、はしブロと喧嘩と和解を繰り返す、はしブロ出の橋本担です。

なんとまあ、えびブロがリニューアルということで、明日の12時ではしブロがなくなるらしい。なくなる10数時間前に宣伝のブログ書いてどうする??と自分でも思うが、終わる前になんとか!!私のはしブロへの執着をかたちに!!と思いブログを書き始めたわけです(?)暇だったら読んでって~。ではしブロに間に合わなければ始まるらしい橋本良亮くんの個人連載の読者になってください(?)

 

ということではしブロのいいところをランキング形式で書いていこうと思います!いや有料コンテンツって内容どこまで触れていいかわかんないからむずかしいね!

 

第6位 いぬと姪っ子甥っ子がかわいい

ジャニーズと犬、ジャニーズとちびっこ、みんな好きでしょ?(偏見)橋本くんのブログ、体感2回に1回この話題です。

特に姪っ子のことは溺愛しており、「リョースケ以外と結婚したくない」姪っ子ちゃんを溺愛しつつも振り続ける芸(芸)は一見の価値あり。振りすぎたのか姪っ子ちゃんは最近平野紫耀くんに降りたらしい(笑うところ)

おいぬさまネタも写真と合わせてとてもかわいい。いつかおいぬさまのお鼻をぱくっとする橋本くんの動画が公開されてオタクは死んだ。ついでに言うとおいぬさまネタのときはお家も映り込みがちなので、死にそうになりながら死ぬほど拡大しております。

 

第5位 ぶりっこしすぎて幼児返りした橋本くんが見れる

橋本くん、他担の方はクールなイメージお持ちの方が多いみたいなんですけど、実はめちゃめちゃぶりっこです。そしてぶりっこのパターンが基本的に赤ちゃん言葉である。(それをすれば喜ぶと思われている橋本担は舐められているが、橋本担と書いて世界一チョロいと読むので間違っていない)

「ごめんなちゃい」「ゆるちて」「あいちてる」「いちゃいちゃしよーね」等が基本ワード。更新が滞った時はこれらの言葉ではぐらかされるが、橋本担は死ぬほどチョロいので簡単にほだされます。

 

第4位 メンヘラギャルブログが読める

橋本くんの属性その1、メンヘラギャル。自信がなくなった時なのか、時々「俺の頃好き?」「なんでそんなに好きでいてくれるの?」のような内容のブログが定期的に上がる。オタクに対しての「すき」が計75回書かれたブログは殿堂入りの作品。そして普段は橋本担につめたい(あえて橋本担のとなりの他メンバーのオタクにファンサして「なんで、、」って顔を見るのが好きとのこと)(正気か)橋本くんだが、こういうときだけ橋本担にやさしい。緊急事態宣言下でも「橋本担に会いたい」と橋本担限定のメッセージを記し、久々に橋本担は他担にマウントを取ることができた。飴と鞭。橋本良亮はわるいおとこ、、、。

 

第3位 橋本飯が見れる

橋本くん、良くも悪くも料理好き。めっちゃ料理の写真を載せる。私個人でいうとある意味1位というか、私は異様に橋本飯に執着しているので冷静な判断があんまりできないんだけど、食って生命だからいろいろ捗るよね。ジャニーズの料理好きな方って結構いると思うのでよかったら橋本飯も見てほしい。男飯!てきなざつなものからおしゃれ料理までいろいろです。

私は執着しすぎて自分の感想とともにエクセルにまとめてるんだけど(怖すぎ)ここに載せられるシロモノではないので、興味のある方がもしもいらしゃったら連絡ください♪(いねえよ)

 

第2位 都合の良い女ヅラできる

彼女ヅラではなくあくまで、’都合の良い女ヅラ’。それでこそ橋本良亮である。

オチのない(もしくはつまらない)どうでも話がときどきあがるんですよね~、はしブロ。誰かに話したいけどわざわざ連絡とるほどじゃないな~と思うレベルの話の時はブログにアップなのかな、と思うと俺らオタクは都合の良い女!!!最高!!!ってなる。私は橋本くんの都合の良い女になる(私だけ本気でバッドエンド)という虚妄をしがちなのでとてもこれはありがた案件。

 

第1位 真っすぐでシンプルな言葉たち

ようやくまともな話をするよ!!!

橋本くん、たぶんあんまり言葉をしらないから、シンプルな言葉で全てを語りがち。「好き」「いやだ」「くやしい」あたりで構成されている気がするんですけど、だからこそ、自分への言い訳とか逃げ場とかが基本的にないんですよ。これって私にはできないすごくつよくて素敵な言葉選びだなー!っていっつも思っていて、シンプルだからこそ心に最短距離で届くまっすぐな言葉たちがだいすきなんですよね!!!いや!!!橋本構文さいこう!!!

 

ブログネタだけじゃないけど昨年末にざくっと作った橋本くんの好きな言葉の一覧を貼る(雑)(すぐエクセルにするタイプのおたく)(特殊)

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いや~~~はしブロって最高だな!3回に2回くらいころされてるけど(私が厄介オタクなので深読みしすぎる)(橋本くんは悪くない)なんだかんだ私ははしブロ出の橋本担だな、、と改めて。すこしでも興味を持ってもらえたら、間に合えばはしブロ、間に合わなければあさって?から始まる橋本くんの新連載を読んでほしい。

無理やりはしブロの寿命に間に合わせたので、雑すぎてすごい不本意なんだけど、

はしぶろは最高!はしブロはみんなの心の中で生き続けるよ!!!ありがとうはしブロ!!!!

日本文学の旅、感想

日本文学の旅、あらためてお疲れさまでした〜〜。
私自身の好き嫌いでいうと正直好き、とか面白かった、 とか言いきれない部分があるのですが笑
いろいろと配慮がきちんとされていて、イケている作品だなあ、 と思ったので、感想をきちんと記しておきたいと思います。

<概要>
もともとオリンピックに向けて日本の文化を国内外に発信する日本博の一環?とのことで日本文学作品を紹介していくという作品。
橋本くんは舞台となっている架空の図書館の蔵書のことは何でも知っている司書さん、 共演の新納さんは日本文学の旅を橋本くんに所望する一般的な(?) 読書家の役柄です。
二人の掛け合いで作品の背景などを紹介しながら、 抜粋された日本文学作品を二人で朗読します。

<日本文学(古典)への出会いのきっかけとして>
企画された時点ではオリンピック案件?ということもあり、 外国の方も含めた「 古典にあまり触れ合ってこなかった人に古典との出会いを提供する 」が一つのテーマだったと思うのだけれど、 私自身も古典はほとんど何も知らない( 中高時代古文の授業が大嫌いだった)タイプの人間だったので、 触れ合える機会を提供してもらえた、 というのは素直にうれしかった。
そういう意味ではジャニーズアイドルである橋本くんの起用はかな り納得感があって、 とっつきにくいなと思われがちなジャンルに対するジャニーズの起用はすごく好き。(ニュースシブ5時へのセクゾの起用とか)
ともすれば中高生にとっては「かっこ悪い」 と思われるかもしれない、 でも知っていたほうがいいことへの架け橋にジャニーズがなっているのは希望が持てるなあ、なんて思います。
劇中で「 古典って読もうって思っているうちに何十年とすぎていくんだよな 」「古典とはそういうものです」っていうやり取りがあったけど、 私も今回の舞台をきっかけに何作か読んだので、 ほっとくと読まないまま人生を終えてしまう古典を読む機会をもらえたのは本当に感謝!

一方で、 初見の日私自身がついていけなくなってかなりウトウトしてしまったのもありw、 古典を知らない人からすると少し内容が難しかった( 言葉を選ばず言うと国語の授業感が強すぎた)ように思います。 平家物語の部分が一番眠気との戦いだったんだけど、 古典の原文の朗読はあの長さだと途中で置いて行かれるともうダメ ~ってなちゃったかも。

<言葉の音と橋本くんの成長について>
本作は音楽朗読劇ということもあり、「 音楽のように日本語の響きを楽しむ」がテーマだったのかな、 と思います。
枕草子とか、 朗読に合わせて音楽だけではなく足音とかカラスの鳴き声とかまで音楽班が再現してくれていたのを見て、 すごく贅沢な言葉の楽しみ方だなあ、と思いました。
私自身、 言葉は好きなんだけどその比重が外国語に偏っているので、 今回の日本語の美しさを理解しきれたとは到底思えないんだけど、 それは私自身の問題ですね( 私の日本語への軽視は私の自己肯定感の低さが日本という自身のルーツへの低評価につながっているのが一因だとおもうので、 そこも含めて今後克服していきたいな、と思ったり)

同時に、言葉の響きがカギになる作品なので、 橋本くん超慎重に読んでるなー!って思いました。 そして担当に対するひいき目があるのは自覚しているけど、 ほんとにほんとに橋本くんうまくなった。 初日ちょっとびっくりしちゃったもん。
橋本くんの演技って良くも悪くも勢いがあるというか、 ご本人があまり日本語が得意そうじゃないのもあり笑、 切り方おかしいよね?とかイントネーション?? ってことがままある印象だったけど笑、 今回はそれがほとんどなくて!!!
本人も千秋楽ですずかつさんに指導してもらったと言っていたけど 、本当にびっくりしました。声もめっちゃ出ていたし。
やっぱり自粛期間中にいろいろ思うところがあったのかしら、 と勝手ながら想像し、オタクはうれしくなりました。 次回の現場にも生かしたい、とも言っていたけど、 このご時世に前を向き続けるその姿勢にもかなりグッときちゃった 。

<役者と役柄のオーバーラップ>
事実として、今回客席の8割がた(もっとかな笑) 橋本くんのオタクだったと思うんだけど、
観客が「橋本くんは若いイケメン」「 新納さんは壮年のベテラン俳優」 という共通認識を持っていることを前提としたセリフや演出が多くて面白いなと思いました。
例えば、源氏物語平家物語では「美少年側」 を橋本くんが読み続けたり、風姿花伝では「 美少年は特例だがそうでなければ壮年の役者は-」 という話を橋本くんが新納さんに対して読んだりとか。
昨今はリアリティショーの問題とかから、 役柄とキャスト本人を混同させるのってどうなの? という話があったりもするけれど、 客席に合わせてクスっとできるような演出は面白いな、 と素直に思ったな(テレビと違って客席がある程度特定? できるのが舞台のいいところだともおもうので)
逆に言うと、オリンピックがあって、 客層のバラエティがもうちょっと広がる状況だったらこの辺は全然違ったのかなあ、とか考えてみるのも結構面白かったり。

<世情への配慮>
感染対策はもちろんだけど、 世情への配慮がところどころに感じられていい作品だな、 とおもいました。
コロナの件については、 随所にみられるソーシャルディスタンスポーズや、 開演前の注意のナレーションなどである程度茶化してくれることに よって、「劇場に来る」 という行為で気持ちがナーバスになっている観客を温めてくれてありがたいな、と思いました。
あとはやっぱり女流文学の件と、私の個人主義かな。
女流文学は、「そもそもその言葉ってどうなの?」 という疑問はきちんと呈しつつ、 事実として文壇が男社会だったことやその原因として男女の教育格差があったことを否定せず明言するのはかなり好きでした。 客席のほとんどが橋本くんのオタク= 女性であることをかんがみるとなおさらね。
「私の個人主義」は、本作品が「日本博」の案件であることから、 ともすればナショナリズム的な作品になってしまうところをきちんとけん制するというか、 ナイスチョイスすぎてちょっとびっくりしちゃったもんな。 青空文庫で読んだのだけど、 このタイミングで読むきっかけをもらえたことも感謝感謝なので、 みなさんもぜひ読んでみてほしい。

あとは、朗読される最後の作品で桜桃の「私は、悲しい時に、 かえって軽い楽しい物語の創造に努力する」 という一節を選んでいること。いまは世界的に「悲しい時」 と言ってしまって良いと思うのだけれど、だからこそ、「 軽い楽しい」気持ちを忘れちゃいけないよね、 というメッセージかなあ、とかおもってました。 いやこの一節も本当にナイスチョイス。

<本に出会うまでの道筋>
これは先日Defiledのリーディングに行ったことも大きいのだけれど。
Defiledでは「出会うまでの道筋も読書の一環だ、 自動化なんて絶対ダメ」 という主張をハリーがしていたように思うけど、 日本文学の旅の司書さんの案内は自動化にすごく近しいように感じました。(というか司書さんAI的ななにかかかな、、 とか私は思ってた)
司書さんが言うように、「 人生は短いんだからある程度効率的に自動化機械化を受け入れて生きたほうが本をたくさん読める=遠くに行ける」 のは事実だろうと思う。
けどこれって生の観劇と映像配信とかでも同じだと思って、 こないだブログに書いたように、「行くまでの準備や道筋」とか「空間」も含めて私は観劇が好きだなと思うのもまた事実。
今は勝手に(?)感染対策の名のもとに自動化、機械化、 配信のほうに誰もが傾いていると思うし仕方ないと思うんだけれど 、
遠回りにはなるけれど、「自分で本を探してみる」「 劇場まで足をはこぶ」 という選択肢でしか味わえない感情があることも忘れないでいたいなあ、と思うんです。
まあ一方で今後どうなるかわかんないから、 そんな感情忘れちゃったほうがうまく生きられる気もするけどね! Defiledのハリーも結局死んじゃうしさ!


とっちらかったけど以上です!現場の感想書けるの、 普通にうれしいな!笑

この時期の現場を通い終えて思うこと。

本日無事、橋本くんの舞台の千秋楽が終わった。
普段だったら「終わらないで~!」 という感情が一番に来るところ、 無事終わった安心感のほうが強いのがちょっと寂しいけれど、 一公演も中止にならず、千秋楽まで上演できたことを、 今は素直に喜びたいと思う。
あとはここから2週間程度、私にも、 あの舞台に関わったすべての人にも、 何もないことを祈るばかりだ。

感染リスクや、社会的な死() にビビりながらもしっかり初日から千秋楽まで通ってしまったクソオタクの私だが、久々に現場に行って、 やっぱり現場っていいなと思った。あと、 私もアイドルも生きているな、実在するな、と思った。

現場の前日、いつもよりちょっと長めにお風呂に入る。 そして爪を塗る。
当日は、いつも通り家で仕事をこなしながらも、 合間に身だしなみを整える。最近は出かけることも少ないし、 マスクもしているしで手を抜きがちな化粧をきちんとする。
メンバーカラーの服にしようかな、と悩んで、 でも個人仕事だからなあ、 なんて思って結局全然関係ないただ気に入っている服に着替える。 でもアクセサリーや爪の色はメンカラだったりして、 中途半端な自分にすこし苦笑いする。
こうしているうちに少しずつ、少しずつ、 現場に向けて気持ちが整っていく。

舞台の内容に思いを馳せながら電車に乗る。 会場の最寄で電車を降りると、もしかして目的地同じかな? という人もちらほらいて、勝手に仲間意識を感じてみる。
会場で、たまたま会った知り合いと「 橋本くんがんばってますねー」なんてちょこっと言葉を交わしたりなんかして、 席に着く。
席が近い日は、「今日は近いなー!」と思ってうれしくなるし、 遠ければ「これはこれでありかも」と思ってみたり、 より見やすい角度を探して双眼鏡を調整したりする。 開演時間が近づいてくると、ああ、そろそろ始まる、と思って、 出演するわけでもないのにだんだん緊張してくる。
ちょっと前まで当たり前だったルーティーンが、 ところどころ形は変わっているけれど、確かに、 劇場にはまだあった。

在宅勤務をしていると、どうしても、 私の中の公私の境界線があいまいになる。
今まで、場所や、服装や、 時間でほとんど完全に仕事とその他を分けていた私も、 まず場所や服装で仕事とそれ以外を切り分けることができなくなった。
それなら時間できっちり分けられればいいのだろうけど、 さぼり癖のある私は(会社に通ってた時もやってたけど) ついついツイッターしちゃったり、 テレビ見ながら仕事しちゃったりする。
合間に休憩がてら家事したりもするから、 時間の分割損は減っていると思うし、通勤時間だって無くなるし、 もちろんいいこともたくさんあるけれど、 この自分と自分が溶け合っていくことについて違和感がないと言ったらうそになる。

そんな中で、今回現場に通っているときの私は確かに「 現場に行くオタクのわたし」だった。
場所も、時間も、身にまとうものも、 今回の舞台のためだけに用意した「純度100%のわたし」だ。
これまで特別に感じたことはなかったけれど、 これは想像以上に贅沢なことだ。仕事にも、それ以外のことにも、 邪魔をされない、舞台のためのわたし。
いくつかあるわたしの側面の一つだけを切り出せた時間が、 現場ではいまのところまだ保証されているということに気がついて 、ただただうれしくなった。
配信も見るし楽しんでいるけれど、それでも私はやっぱり、 そこに行くまでの工程や場所も含めて「現場」が好きだなあ、 と思ってしまった。このご時世こういう実感をしてしまったのが、 良いのか悪いのかはわかんないけど。
(一方で、前回書いたように、ウイルスはそんなこと気にせず、 どんなわたしでも媒介になりうるのがつらいところなのだけれど)

<おまけ>
こうして、日常から切り離された「現場に行くオタクのわたし」 の時間を過ごすと、 最近平坦にただただ過ぎていっている普段の日常の輪郭が、 すこしだけクリアになった。毎日私って生きてるんだなあ、 と。

それと同時に、私が応援しているアイドルも「 生きているんだなあ」と実感した。

皆さんご存じの通り(?)私は、私の中の〇〇 君像をひたすら組み立てるタイプのオタクである。 特に橋本くんに対してはそれが顕著で、 私の見ている橋本くんと同じものを見ている人はきっといないと思 うし、実際の本人( そもそもそんなもの定義できるのかという話もあるけど) とも私の橋本くん像はそれなりにかけ離れているだろうし、 それでいいと思って生きてきた。

そんな中、緊急事態宣言の3か月?間、 ジャニーズのアイドルたちは基本的に表舞台に出てこなくなった。
一方で、彼らも、私も暇である。 橋本くんは毎日ひたすらブログを上げていた。( ちなみに普段は1-2か月に一度程度の更新である)
さらに言うと、A.B.C- Zはグループで動画の企画もやっていたので、5日に1回程度、 お家で撮影したと思しき動画を見る機会があった。
つまりは、「表舞台の供給はないが、 プライベートが垣間見える供給はなぜか大量にある」状況だった。 そして、何度も言うが私は暇だった。
(蛇足だけど、アイドル側も、 私以上に公私の境目が曖昧になって大変な時期だっただろう、 とおもう)

結果として、供給されたブログや動画の内容をもとに、 私の中の橋本くん像の組み立ては急速に進んだと思う。 もうほとんど小説の登場人物みたいに。
別にこの楽しみ方が間違っていると思ってないし治す気もないけど、事実として。

そんな毎日を過ごした後、8か月振り?くらいに、生で橋本くんを見たわけで。
シンプルに、あ、実在するんだ、と思った。
あくまで舞台だから、彼自身の言葉ってカテコの挨拶くらいで、 別に組み立てた橋本くん像との齟齬があったとか答え合わせがされたとかじゃないんだけど、なんていうか、 パチンと焦点が強制的に合わされた感覚があって、 時々こうやってチューニングすることは大切だなあと思った。

舞台上で、橋本くんは、ときどき台詞を噛むし、水を飲むし、 鼻や頭をかいたりする。難しそうな箇所ではどんどん頭が台本に近づいてしまう。そのたびに、ああ生きているんだな、 と思う。
橋本くんは、今回の演技もそうだし、 普段の言動もちっとも完璧じゃない。
でも、生身の橋本くんに触れるたび、この橋本くんの完璧じゃない人間っぽさが大嫌いで大好きなんだよなあ、と改めて思わされてしまう。
(そして少しだけ、 ブログや動画で垣間見えた家の様子が頭をよぎり、 舞台に立つ彼の後ろにたしかに存在する実際の生活に、 こっそりと思いを馳せる)

生きている、実在する人を応援することって、 いいことばかりではない。 私が組み立てたり彼らに勝手に望んだりする人物像との言動のギャップに頭を殴られるような感覚になる時もあるし、逆にハッとするような、意外で嬉しい発見があったりする。 この良くも悪くも予想できない意外性が、「生きているんだな」 という思いにつながっているのかなあ。
そして、結局この「生きているんだな」 の実感を求めて私は生身の人間のオタクしているのかなあ、と思ったりした。
月並みな言葉だけど、改めて、 同じ世界に生きている人を応援できていることは、 とてつもない贅沢で、ありがたいな、と思った。 今後もどうぞ健康で、幸せな毎日を過ごしてね、 とおこがましいながらも祈ってしまったりして、 私の現場期間は終わったのでした。

現場期間振り返り、おっしまい。